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劣化して災害が起きる前に知っておこう!墜落制止用器具の使用期限とは?

    2016年10月28日

    墜落制止用器具の使用期限・耐用年数

    フルハーネス・墜落制止用器具には、使用時期があることをご存知でしょうか。

    といっても食べ物のように刻印されている賞味期限とは少し意味合いが違うのですよ。

    使い始めた日からカウントして、一般的なメーカー推奨交換時期は、ランヤードが2年、フルハーネスが3年です。
    ※こちらの内容は法律として定められてはおりません。
    これらの時期を過ぎた墜落制止用器具は、その性能や安全性が低下する可能性があります。

    使用開始年月日を墜落制止用器具に縫い付けてあるネームに記入し、その日から2年ないし3年を目安として交換することをメーカーは推奨しております。
     

    墜落制止用器具の破棄基準の一例

    墜落制止用器具は使用していない状態でも保存状況によっては経年劣化が進行するため、保存状態が不確かな場合はその器具の信頼性を保証することができません。
    そのため、お客様独自の保管期間を決めて頂き、長期保存していた墜落制止用器具を使用する場合にはその前に必ず点検を行ってください。
    通常使用の場合でも器具の損傷や劣化の兆候を見逃さないように、定期的な点検が不可欠です。

     

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    墜落制止用器具の点検方法・推奨交換の時期

    墜落制止用器具の点検方法として、一番大切なことは「毎回、使用する前に行うこと!」です。

    毎日乗っている車でもガソリンメーターを見ていなければ、ある日突然に燃料切れになり動かなくなりますよね。それと同じく墜落制止用器具も知らない間に摩耗したり紫外線劣化をおこします。大切な命綱の役割を果たす墜落制止用器具ですので、注意深く毎回の点検はするようにしましょう。

    点検チェックリストの一例をあげておきます。

    ベルト(両耳・幅の中)

    3㎜以上の摩擦、切り傷、焼損や溶融しているもの。

    ベルト(全体)

    3ミリ以上の薬品や塗料の付着、切り傷、焼損や溶融、先端金具の変形

    ベルト(縫製部)

    縫糸が1カ所以上切断しているもの。

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    ロープ

    ・切り傷(1リード内に7ヤーン以上の切り傷のあるもの)

    ・摩耗、キンク、薬品や塗料(汚れ・変色・硬化しているもの)

    ・焼損や溶融(1リード内に7ヤーン以上あるもの)

    ・シンブル(脱落しているもの)

    ・さつま編(抜けているもの・ストランドの乱れや端末部の余長が引き込まれているもの)

    ・変形(型崩れ、著しい縮みのあるもの)

     

    ストラップ

    ・摩擦や擦り切れ(1㎜以上、芯の露出、使用開始から2年経過しているもの)

    ・切り傷(1㎜以上、芯の露出)

    ・焼損や溶融(1㎜以上、芯の露出)

    ・薬品や塗料(汚れ・変色・硬化しているもの)

    ・縫糸(摩耗・擦り切れ・切断しているもの)

    バックル

    ・変形(締まり具合が悪いもの)

    ・リベットのカシメ部にガタ・変形のあるもの)

    ・磨滅や傷(深さ1㎜以上、リベットのカシメ部が2分の1以上磨滅しているもの、ベルトの噛合部が磨滅しているもの、正しく装着し腹部に力を入れてベルトがゆるむもの)

    ・錆(全体に錆が発生しているもの)

    ・ばね(折損・脱落しているもの)

     

    環類(D環・角環・8字環)

    ・変形(目視で確認できる変形のあるもの)

    ・磨滅や傷(深さ1㎜以上)

    ・錆(全体に錆が発生しているもの)

     

    フック

    ・変形(外れ止め装置の開閉操作の悪いもの、リベットのカシメ部にガタつきがあるもの)

    ・磨滅や傷(深さ1㎜以上の磨滅・傷・亀裂があるもの、リベットのカシメ部が2分の1以上磨滅しているもの)

    ・錆(全体に錆が発生しているもの)

    ・ばね(折損・脱落しているもの)

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    伸縮調節器

    ・変形(ロープの伸縮調節器の作動が困難なもの、リベットのカシメ部にガタつきがあるもの)

    ・磨滅や傷(深さ1㎜以上の磨滅・傷・亀裂があるもの)

    ・リベットのカシメ部が2分の1以上磨滅しているもの)

    ・錆(全体に錆が発生しているもの)

    ・ばね(折損・脱落しているもの)

     

    巻取り器

    ・変形(ストラップの巻き込み、引出しができないもの)

    ・取付ねじ(巻取り器の取付ねじが脱落しているもの)

    ・破損や傷(ベルト通し環が破損しているもの)

     

    ショックアブソーバー

    ・薬品や塗料(汚れ・変色・硬化しているもの)

    ・カバーの破損(ショックアブソーバーが露出しているもの、テープなどは巻き付けない事)

    ・擦り切れ(両端の環部のベルトが著しくすり切れているもの)

    ・縫糸(1カ所以上切断しているもの)

    ・作動(大きな衝撃荷重を受け作動したもの)

     

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    災害が起きる前に新しい物を購入しましょう!

    使用期限が刻印された製造年月日とは異なるため、何人かの職人さんをかかえている企業様は予備の墜落制止用器具購入し、暗所に保管していただくことも良いアイデアでしょう。毎日の点検を行っていく中でも、昨日の作業により変形や破損が生じることは大いにあり得ることだからです。作業は工程表通りに決まった人数で遂行したいものですよね。墜落制止用器具の不備により高所作業ができなくなることを防ぐためにも予備をお考え下さい。

    また高所作業中、いざという時に役に立たない墜落制止用器具ではただの重いベルトです。作業の邪魔になるだけのベルトでは「墜落制止用器具」ではありません。あなたの命、大切な従業員様の命を守る「墜落制止用器具」であることに意味があります。全ての高所作業者の安全と、そのご家族の幸せのために災害が起きる前に新しいものに交換してください。

    ハーネス・プロは、あなたの高所作業が安全なものでありますよう心から願っております。

     

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    尚、御使用前には使用開始年月日をきちんと記入していただくようお願い申し上げます。

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